ノーマルでは使えない性格なのか

都内飲み会のついでに部品調達、そして改造

 FosiのV3 Hi-Fiを購入して一月位経ちました。初期不良もなく、スペックアップもされたため想像よりだいぶ満足しています。当初の予定では「オーディオICが新しくなったって、音が変わるわけじゃない」となるはずでしたが、かなり分かりやすく変化が出て嬉しい限りです。主には、

  • 大きい出力を得られる
  • 無音時のノイズが無くなる
  • 左右出力のバランスが整う

でしょうか。TP22は部品構成的には2000年代でしたし使用パーツも価格もローエンドでした。V3 Hi-Fiもかなりロー寄りの製品ですが、機能的に単純にされているため無理なく作られているように感じます。それでも中身を見てしまったら手を入れたくなります。設計を変更したり定格を変更したりはしませんが、同じスペックで上位のパーツに変える事は容易です。幸い秋葉原まで出掛ける予定が出来たので、大型のコンデンサ2つを他の部品に交換することにしました。

千石電気で東信のオーディオ用コンデンサと、ツクモ本館でジャンクのサーマルグリースを調達。コンデンサは上位品に置き換えの形、グリースはケースへ排熱する仕組みになっているのでお守り程度で使ってみます。オーディオ用コンデンサと電気製品用コンデンサには構造上どう言った差があるのか分からないのですが、どの製品でも積は増加する傾向です。高いモデルほどその差は顕著で、このコンデンサも例外では有りませんでした。直径は同じでしたが、全長が伸びていて他の部品に鑑賞してしまいます。仕方ないので、回り込む形でリード線を曲げてみました。

この処理が良いか悪いかなんとも言えない感じですが、他のパーツに接触しているよりは良いかと。特に破損させること無く、30分程で取り付け完了です。変化の程は・・・beforeが確認できないので正直わかりません。測定などしていれば明確なのでしょうけど、耳で聞く限りでは説明出来るほどの差が出ないのが現実です。雑に言葉にすると「低音寄りが消えて、中音の音が出るようになった」感じでしょうか。これは過去に加工した機器でも起っている事象なんですが、体積の大きなコンデンサに載せ替えると「中音(1k~6kHz位の声帯で言う所のソプラノ辺り)が強くなる」印象です。若干物足りない方向に変化した気もしますが、元に戻す必要は無さそうな仕上がりなので元に戻さず済みそうです。

アナログ信号の世界は胡散臭さ満載

 今回の作業は大まかに言うと ” 計測器やコンピューターなどで使われる部品を外して最先端分野では使われないパーツに置き換えてる ” 感じの行為です。文字にしてみると非常に不毛ですね。この手の事象を「オカルト」と切り捨てる人も居ますが、アナログ的な電気の場合そう言い切れないため困りものです。

特にオーディオは最後に空気を震わせて伝える仕組みですから不確定要素しか無い仕組みです。そんなですから、完璧とか正解なんて存在しません。何をやっても大凡変化は置きます。ただし良くなるとは言えません。いつ諦めるか、何処で妥協するか、そう言った感じの世界です。出来る事は無限に在って切りが無いため、私個人としてはこの辺りで満足しておきたい気がしています。