JVC HA-FW02購入!手違いでキワモノに手を出す

UE900を改めて好きになるための当馬を探す

 Shareが高くて買えず手頃な価格のSuper.fi 3 Studioを買ってきたのが、イヤホンを使うようになったスタート地点です。その後いくつかの入門機を経て、今使うUltimate Ears UE900に落ち着きました。普段はスピーカーとヘッドホンで聴いているので移動もしくは気が向いたときにしか出番はありませんが、それでもお気に入りの一つになっています。今年に入りAKG K501が性能限界に。比較対象がなく、盲目的に愛用したため劣化が進んでいるのに気が付くことが出来なかったのは少しショックでした。UE900も劣化してたり、実は好みからズレてたりしていないかと不安になり、比較をしてみたいと考え始めます。イヤホンとは言え昨今は高性能で高額な製品が幅を利かせており当馬に使える商品を探すのは大変でした。そんな中レビューサイトで見かけた木目がキレイなイヤホンに目が止まり、購入する事に決めます。

注意書きを見ずに入札はダメですね

 JVC CLASS-S WOODシリーズのHA-FW02は木製のボディを持ったMMCXコネクタ採用のミドルレンジイヤホン。発売からしばらく経ちますが低評価が見当たらず、良くも悪くも標準的な印象。『思ったより良い音』『癖の無い優等生』と、悪く言えば『平凡』なんでしょうが価格や性能などバランスが整った製品だと直ぐに分かります。レビューから音が想像しやすく、好みに近い商品だと思いました。正に当馬にピッタリ。価格は流通で2.4万程で、タイミング良く『【ほぼ未使用】JVC インナーイヤーヘッドホン Hi-Res WOOD HA-FW02 元箱付き』をヤフオクで発見!8,000円で競り合いが止まっているので、終了間際を狙い入札です。

JVC HA-FW02 CLASS-S WOOD

送料と消費税を入れて9,800円。その時は良い買い物が出来たと思ったのですが、注意書きには『改造されている模様』との記述が・・・。いやいや改造品はジャンクじゃないの?と思いましたが、仕方ないですね。販売元はオーディオ専門の中古買取り会社。同じタイミングで複数のWOODシリーズを取り扱っていて、動作確認もしている記述があったのでジタバタしない事にしました。届いた品物は確かにケーブルとコネクタカバーに手が加えられた形跡がありますが動作はします。音質は正常品が手元にないため確認できませんが、今回の目的はUE900との比較検証なので割り切ることにします。

天然木の木目が美しいボディと金属パーツで構成されるHA-FW02は、見た目が良く程よい重量があります。チリや整形など精密さが見て取れ、流石日本製と言った仕上がり。この個体に限ってはコネクタカバーとイヤホンジャックカバーが見た目を悪くしていますが、幸い音質はレビュー通りのフラットで無駄な味付けがされていない音がします。それでいて、モニターイヤホンではないのでUE900に比べて低音に艶っぽさあ有り聴いていて心地よさを感じる仕上げ。UE900によく似た鳴り方で、かなり好みに近い印象なのは幸いですね。奇をてらった点は無く、どんなユーザーにも押並べて評価させるだろう味付けがされているモデルだと感じました。流石日本のオーディオ全盛期を支えた御三家の流れを組む生き残り。『良い仕事』をしてくれますね。

UE900は色あせてなかった事を再確認

 新しい技術・開発・トレンドで作られているHA-FW02。ダイナミック型なため構造が大きく異なるものの、バランスドアマチュア型のUE900に近い考えと味付がされていて好きな鳴り方だと感じました。音の色っぽさや各パーツの工作精度はUE900より優れていて、今の時代にマッチした価格と性能を有していると感じます。反面デザインや付け心地には工夫が無く、スペックばかり追い求め肝心な所が御座なりな日本メーカーらしい製品です。音は良いのに注目度が低くなってしまうのは勿体ないですね。

JVC HA-FW02 CLASS-S WOOD

今回の比較でバランス・装着感・音質など、UE900がモニターヘッドホンとして完成していると分かりました。聴き比べによりそれが再認識が出来て良かった。特に長時間の使用においてUE900は優れていると感じます。日本のメーカーはユーザー視点でヨーロッパは愚か中華製品でさえ大きく溝を開けられていると感じます。開発の方は、これを違和感なく一日中装着し続けたんでしょうか?疑問です。使用者の視点がクリアーできれば日本メーカーは敵無しだと思うのですが、何年経過しても数値や技術に固執していて改善されないのはホント残念でなりませんね。