かなり便利だ!Rider420を使ってみて思った事

梅雨の晴れ間を使ってサイコンの動作を検証

 Bryton Rider420を導入後、初の週末です。サイコンを変えただけで速く走れる訳では無いのですが、色々と期待感が高まるのは何故でしょうか。常に目に付くもので、かつ動きのあるガジェット的(男の子的)アイテムだからでしょうかねw

みなとみらい

梅雨真っ只中ですが終日降雨ゼロの予報だったので、100km走れるいつものルートでRider420の使用感を確認してみました。表示カスタマイズは、走行データと平均/最高/トータル等の2ページの構成に。変化の『早い情報』と『遅い情報』で最低限にまとめました。パワーメーターやDi2を導入すると、更にページを増やす必要が有りそうですね。ルート機能をオンにすると、加えて『ナビ』と『高度』のページが追加されます。

表示スペースは最大8分割。1/4スペースはバランスの取れた面積ながら1/8スペースとフォントの大きさが変わらず、余白が目立つ点が少し残念でした。逆に1/8スペースはバランス良く、見やすい好印象です。『勾配』を『ケイデンス』に変えて『速度』を1/2スペースにしてみましたが、文字が無駄に大きくなり鬱陶しい感じになりました。個人的には1/2スペースを使う事は無さそうな気がします。ドットが大きい白黒液晶は今時としては古臭さい感じですが、線の太さや視認性は良好で走行中でも見やすいものです。信号での一時休止も1秒前後で、Garminに比べ差を感じません。GPS精度などサイコンとしての性能は、前評判通り不満の無い出来です。飛び抜けた特徴は有りませんが、割り切ったて作られたバランス重視の良い製品だと分かります。玄人好みですね、凄く気に入りました。

走りなれた練習コースでナビを検証。簡易的だけど

 Rider420にはルートナビが有りますが、マップ表示ではありません。ルートのGPS座標を線で表示し、サイコンのGPS座標と重ねて現在地点を表すのみです。ターニングポイントまでの距離と到達した際のアナウスは出ますが、曲がる方向が分かるだけで交差点の形状は表示されません。ラリーのコマ図に近い感じです。カーブの曲線や折返しの角度などが実際の道とおなじ形で表記されるため、2インチの限られた画面で表すにはマップより分かりやすい場合も有ります。リルートや周辺情報は出ませんが、迷子や休憩場所など検索にはスマホを使うほうが早くて確実。高いサイコンを使うユーザーでも、ルート外の情報はスマホで見るようなので、この点でマイナスを感じる事は少ないのではないでしょうか。
個人的に良いと感じたのは、ルート上の高低差を表示する機能。私は登坂が苦手で余裕が無くなるため、いつもペースが乱れます。高低差の視覚情報があると、今が坂の半ばなのか終盤なのか明確になります。見通しの悪い道や初めてのルートでもペース配分や気持ちに余裕が生まれるのは凄く良いですね。終わったと思ったのに更に坂が現れる事や、体力を温存していたら頂上に着いてしまったなんて事は無くなります。走り慣れた道でも便利だと感じたので、知らない道では更に効果を発揮すると思われます。

 総じて好印象なRider420のナビ機能ですが、残念な点が1つ有ります。それは、ナビ画面以外ではターニングポイントのアナウスがされない事。ナビ画面では曲がる方向とポイントまでの距離が表示され、直前でアラームが鳴る仕組み。ですが他のページを表示している際はソレらが有りません。ナビ画面は3/4スペース必要で、残り1/8スペース2箇所は任意の機能を割り振れます。しかしサイコンとして活用しようと思うと、2つでは不十分です。ルート機能は走り慣れない道で活用するモノなのに、困っている時に機能を制限されるというのは残念な仕様だと感じます。一瞬で良いのでアラームやアイコンをメーター機能時にも出してくれたら嬉しいのですが・・・バックグラウンドでナビを機能させるにはハードが約不足なのかもしれませんね。

データ管理や共有などソフト面で感じた未熟さ

 ハード面では目を瞠る点の多いBryton Rider420ですが、ソフト面では打って変わって未熟さが目に余るレベルで散在します。アプリとWebサイトで設定や参照できる項目に差異が多数存在したり、外部データの取込みが不安定だったり、保存データの編集ができなかったりとユーサビリティは劣悪です。Stravaなど他のスポーツ系サービスの活用を前提作られた事は理解できますが、データのエクスポートまで外部サービスに丸投げしているのは酷すぎです。マップデータと走行データは積み重ねる事で機能する資産ですから、エクスポート機能は正しく実装して然るべき機能なはず。非常に印象が悪く、個人的には2度目は無いレベルと言えます。Webサイトの走行解析は簡素ながら分かりやすくて良いですが、Webサイトで使える機能はこれだけ。ルート作成含め、基本はアプリで行いますしアプリからしか編集・確認できない作業が多すぎます。そのアプリもUIが優れている訳でもなく、多目的に活用したいと思えるものではない完成度です。

Brighton 解析画面

ワークアウトの共有やルートの書き出しなど、外部サービスなしにBrytonのサイコンは機能を果たしません。正直想像している数倍のお粗末さに一日でウンザリしています。『Garminを見習え!』なんて傲慢な事は言いませんが、せめてStravaが無くてもSMSにアップ出来たりデータ管理ができるくらいの機能は早急に用意して欲しい所です。

ひとまず『BrytonActive(アプリ)』『Strava(Webサイト)』『Garmin Connect』を併用して、都度走行データをConnectにインポートする事にしました。ルート作成も基本Connectで行い、BrytonActiveへ.gpxデータをインポートする事で不便さを解消しています。複雑に見えますがConnectの動作は柔軟で、かなりスムーズに使えているため不便さは感じません。次回買い替え時は確実にGarminの製品を買うでしょうし、そう思わずにはいられない程充実したサービスが揃っています。今回は予算の都合から王道を外しましたが、プロ・アマ問わず支持されるアイテムには大きな理由が在るのだと改めて気付かされました。たった半日で質の高いサービスの何たるかを思い知らされた気がします。