ショート動画の「誰でも簡単」に釣られて自宅でピザを焼く
イタリアのショート動画が飯テロで困る話
動画を見てたらピザが食べたくなってしまいました。選りに選ってナポリピッツァだったので困ります。以前市販のピザミックスで焼いてみた事があったのですが、宅配ピザの様な仕上りで今回食べたいモノとは程遠い感じの食べ物でした。
ヴィンチェンツォ・カプアーノ氏は2022年の世界ピザ職人選手権で受賞しているシェフ。陽気でテンポ良く、見目の良いピッツァを焼く動画を多数投稿しています。最近 日本語字幕が付いたショートが流れてくるんで困りもの。見てると無性に食べたくなりますが、身近で本格なピザは食べられそうにありません。横浜・都内まで出れば有りそうですが、そこまでの欲求の無く・・・という事でエコノミーに済ませるべく自作をする事にしました。
60秒の説明動画を見ただけで料理は作れるのか?
パンなど発酵を伴う料理は過去に何度か試したのですが正直 上手く行ったことが有りません。ハンドミキサーやスタンドミキサー無しだとグルテンの形成が不完全で、時間と手間の割に特別美味しく仕上りません。今回は薄くて食感の良いピザ生地を目指すために良いグルテン形成は不可欠です。「楽に・・・」とは言いませんが、失敗しにくく程々に美味しく作れそうなレシピがないか検索です。すると発酵時間を長くすることでその点をクリアーするものを見つけることが出来ました。
こちらもYouTubeショート。文字だけで説明されるのに比べて動画は情報量が多くて良いですね。コレを元にカプアーノ氏を目指し加水率を75%としたいところですが、1回の仕込みで50時間かかってしまうので まずはレシピ通りで試してみます。分量を小麦粉180g(ジップロックコンテナー 1,000ml で発行できる量)で再計算。そして動画をよく観察しポイントを探していきます。予備発酵生地は 「水」となっているので常温・翌日の生地に加水する際は「冷水」・塩の投入は加水後・その後はシットリする程度にはコネる必要あり。だいたいこんなもんでしょうか。そして焼きはオーブンレンジではなく魚焼きグリル。市販のオーブンは高くて300℃程度、ガスグリルは直火になるのでもう少し高温に出来るのでしょう( ナポリピッツァは450℃ )。そんなポイントを抑えつつ作ってみたのがコチラ。

なかなか美味しく仕上がりました。初回の完成度としては上出来です。具はトマトソース・ピザ用チーズ・ルッコラ・オリーブオイルをベースに 生ハムとサラミで1枚ずつ作ってみました。これは良い! 仕込み時間こそかかりますが、それを加味しても十二分過ぎる出来です。薄く伸ばすことが出来ませんでしたが、それは回数を重ねれば何とかなりそう。そうでなくともかなり美味しく満足度の高い仕上がりです。何より失敗要素が少ないレシピと言う点が良いですね。グルテン形成も良好で過去イチ良く出来た印象です。強いて言うなら焼き時間がかかってしまう点考慮する必要があります。450℃の釜で焼き上げる場合60秒程で済みますが、グリルだと60分はかかってしまいます。チーズとソースはそれでも良いですが、ハム・サラミ・葉物は焼いてる最中にタイミングを見て乗せるとかの方が良いように感じました。チョット手間ですが仕方ないですね。
"良いレシピ " は1人前に割っても成立すると料理人に聞いたことが有ります
料理人の方に言われたのですが「 レシピの想定人数が多い理由は " お店・家族用の構成 " ではなく、その方が楽だから 」なんだとか。" 塩:少々 " とか " 適度な " など季節や材料により変化する誤差に対して多人数用のレシピは寛容なんだとか。逆に少人数用のレシピは大人数に変えても、余程の事が無い限り成立するとの事。なので1人前に割っても美味しく作れるレシピは優れているんだと言っていました。今回参考にした動画の分量は 仕上り:600gでしたが、それだと3~4名分になってしまうので半分にしてのチャレンジです。
| ピザ生地:仕上り | 約300g 1~2人前( 小2 or 大1枚分 ) |
|---|---|
| 強力粉 | 180g |
| 水 | 115 ~ 135g [ 加水率 65 - 75% ] |
| ドライイースト | 0.4g |
| 塩 | 3g |
そして今回の手順はコチラ -
- 予備発酵生地:常温の水60gにイースト0.2gを添加し数分置く。小麦粉60gをタッパに入れ、その中に水を注いてよく混ぜる。20分程イーストを常温で活性化させ、野菜室で24時間 発酵。
- 予備発酵生地に冷水80g・イースト0.2gを添加し良く溶かす。小麦粉120gをボールに用意し、その中に溶かし生地を投入。軽く捏ねながら塩3gを添加し、まとまったらタッパに戻したら野菜室で24時間 発酵。
- 定量に切り分け、表面を整える様に丸めたら常温で2時間発酵。
- フチを潰さない様、中央から外側に向けガスを追い出しながら広げる。
具を散らして、10分予熱のガスレンジに入れて6分焼くと完成。
ナポリピッツァは伝統的に油は入れませんが、ふっくら仕上げたりフォカッチャにしたりする場合は塩を入れるタイミングで油を入れるのが良いかと思います。分量比や作業工程などはカプアーノ氏やカプート社のレシピと見比べてみましたが、おおよそ同程度の計算結果になりました。加水率は 2. の工程で調整し、夏は65%位 / 冬は70%位 / 多加水なら75%にする感じでしょうか。それ以外にも水は15℃を常温の目安にするだとか色々コツが有りそうですが、今のところは深く考える必要は無さそうです。
グリルにはキャンプ用 黒皮鉄板を入れて焼きました。他にも安いのだとピザ網と言うのも売ってたりするので用途に合わせて選ぶと良いかと思います。何気に初期投資も少なくても試せる点が良いですね。個人的にはかなりオススメのお家メニューだと感じます。自分用でも良いし、お客さんにも出せる出来栄えです。是非お試しを。


