HeadBoxSEⅱの内部部品をアップグレード

吊るしで使えない性分らしい

 オーディオ用ヘッドホンアンプを導入してから3ヶ月が経過しました。高級でもハイパワーでもない機器ですが接続機器の性能を引き上げられた事に凄く満足しています。特に大きかったのは消耗限界だと思っていたAKG K501が貧弱な環境のせいで能力を活かせてなかっただけだと気が付けた事でしょう。どんなヘッドホンでもジャックに差すことが出来れば音は鳴らせます。ですがメーカや開発者が狙った " 音色を出せる " 訳では有りません。実際在るのに無いと言われても理解し難いのですが、その事に気がつけた事は本当に大きいな変化となりました。

ヘッドホンアンプ Pro-Ject Head Box SEⅡを購入
ヘッドホンアンプ Pro-Ject Head Box SEⅡを購入

フロントに系統の出力を持つ変わった作りの本機ですがヘッドホンアンプIC を使う事で容積の割にシンプルな作りになっています。その殆どはチップ部品で構成されていますが、そんな中で一際目を引くのが電源近くに配置された電解コンデンサです。もっと小さなケースで作れたはずだろうに、高さを設けなくてはならなかったのはコンデンサのサイズが影響しての事ではないでしょうか。25V 2200μFの容量でサイズはボリウムに次いで大きく幅を効かせます。その存在感とは裏腹に部品は安価な物が着いていました。製品としての都合でそなった事は理解しますが、個人的な感情としては2つだけの部品を安価に済ます理由は分かりかねる所です。と言う訳でこの部品を国産のオーディオ用ハイグレードパーツに換装することにします。

部品の付替えはリスクの塊

 そのままでも正常動作している中 「 変わるはず 」 との思い込みや想像で一度壊す訳ですから、改造は愚かで高リスクな行為です。高い技術や知識が必要ですし説明やフォローが無い中で自己責任で行わなくてはなりません。それでも手を加えずには居られないのは、過去の成功が忘れられないからでしょう。特に電解コンデンサの換装は最低限の知識とリスクで成果を得やすいと感じます。丁寧に事を進めれば破損は少なく、部品交換で得られる成果は最低でも「変わらない」良ければ「かなりの変化」の二択です。変化の結果が自身にとって良いモノは別の話となりますが、安い部品から高い部品への付替において特性が悪化する事は稀だと感じます。そんな訳で秋葉原のショップで部品を購入してきました。

小口購入ですが価格は1コ 250円程。元の部品は小口でも1コ 10円位で量産なら更に安いはずですから価格差は20倍以上。高級オーディオに使う事を売りにした部品なため見た目もソレっぽい仕上がり。ですが最大の差は同じ仕様なのに体積が大きく違う事でしょう。製造の点から言えば便利さや材料費で悪くする必要はないはずですが、わざわざ大きくしたのは何故でしょうか? 真意は作った方に聴く他ありません。この差が自己満足と成果につながると信じて行動できる原因だったりします。ハンダコテで付いている部品を取り外し、新しい部品を極性に合わせて取り付けるだけで作業は完了。慣れれば1時間かからず終われます。今回は2箇所のみなので比較的楽に済みました。正常に取り付けできたか検査した方が良いですが今回は目視と触診のみで終わらせます。

成果の程は基本「 不明 」

 少ないながらも手間とリスクを負って改造する訳ですが 「 その成果は? 」 と聞かれると実の所よく分かりません。加工前後で聴き比べが出来れば差を知ることが出来るかも知れませんが、この手の改造は基本一方通行です。 過去は過去、今は今と割り切って成果に浸る他ありません。故に愚かな行為と表現しました。測定機器等で記録を残せば変化を知ることもで出来ましょうが最終判断は鼓膜と脳が行います。つまり " 自分さえ良ければ良い " 訳で、そんな事に理屈は不要と感じませんか? 個人的には好みの方向へ特性の変化が得られたし、見た目も含めて満足できるため " 成功 " と言える訳です。あまりお薦めはできませんが、程々に楽しいので気が向いた折には是非お試しください。