漫画の表現の力

 重い問題は一般には受け入れてもらうのは難しいです。ドラマになるとチャチくなりますし、リアルに作ると目を向けて貰えません。ドキュメンタリーや専門書では興味の無い人の目にはとまりません。ただし娯楽であるなら重たい内容だったとしても人々は目を向けてくれるんです。漫画はに現実や残酷さや苦痛を織り込んでも 目を背ける事無く、思考を止める事無く読ませる事の出来る表現があります。漫画には、ぼやかす訳でも無く端折る訳でも無く伝える事の出来る表現が有ります。『漫画なんて読んでるヤツは馬鹿になる』と言われ育った子供達は今や大人です。そんな大人に贈る漫画がある事を他の人にも知って欲しいなと思う今日この頃です。

 病理医と医療問題を題材にした漫画『フラジャイル』。連載は2014年からなので、既に12巻まで発売中です。一時TVドラマでも放送していました(見てないので出来は知りませんが)。『数値的には異常値ですが、特に異常はありません』検査の度にそう言われ続けている身としては面白く読む事は出来ませんが、大いに興味を引く内容で最新刊までを一気に読む事が出来ました。これは他人事ではありません。いつか当事者になる自身のために読んでみてはいかがでしょうか。