ぶらり撮影散策 江ノ島 / 鎌倉
カメラを新調した友人を連れ立って撮影会
江ノ島・鎌倉で友人と撮り歩くのは実に27年ぶり。当時はNikonの一眼レフカメラF70にKodakのTRY-Xを詰めていました。高校で初めて本格的に始めた写真ですが、こんなに長く続く趣味になるとは・・・何だか不思議な感じです。当時お金が無い中でやりくりした経験は今でも活きていて、限られた道具の中で何とかするカタチはその頃に形作られたのだと感じます。
今日の私の相棒はAF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDとAF-S NIKKOR 50mm f/1.4Gの単焦点2本のみ。カメラはD750です。主に35mmメインで撮影してみました。
モノレールで一路江ノ島へ
江ノ島へは電車で向かうのが一般的ですが、今日は大船に集合してモノレールを使います。こちらも江ノ電に負けない地域の変わり種。通勤通学のが終わり車内が空いたのを見計らい先頭車へ陣取りました。
懸垂型車両から眺める町並みは、建物や道路との距離感が不思議。足元に向けて視界がひらける展望は写真映えもするし見ていて楽しい。道路の信号が見える度に減速しない事にドキドキしたり、家との距離が異様に近かったり、ホームと軌道の落差が少なかったり、違和感が新鮮で大人ながらはしゃいでしまいました。いくつかの山を越え15分ほどで終点の江ノ島へ到着です。
妙に高い位置にある駅舎を後にし、バス通りと踏切を越え商店街を少し歩くと海の気配がしてきます。雰囲気が一気に観光地と変わり気分が高まりますね。どのお店もまだシャッターが閉まっていますが、その分 邪魔な情報が少なく本来の姿を見る事が出来て良い感じ。その先に在る長い橋を渡り切ると江ノ島。
まだ10時前で平日と言う事もあり人は少なめ。それでも想像より賑わいを見せています。若干出遅れた気配を感じて参道を上がるのは中止し、脇道から砂浜へ。PLフィルターのテストを行い感触が掴めたので、今日の目的地 新江ノ島水族館へ向かいました。
暗がりで撮る、動植物とWB制御の難しさ
覚悟はしていましたが、想像よりずっと薄暗く動きの早い被写体に苦戦しました。色合いもオートだと思った通りの印象とならないため、手動で若干青味かかった仕上がりに指定。アップで魚を追うのは諦めて、水槽全体を写す方法にシフトします。
大水槽の辺りでしか使えませんでしたが、それでもコントラストと水の作る青みが雰囲気が出せました。人物のシルエットが浮かぶ様は、思っていたより個々のストーリーが読み取れて楽しいですね。背中ばかりなのに感情が出ていて、ポートレートとは違った写真になります。
カタクチイワシ・エイ・サメなど、何度かチャレンジするも魚を上手い具合に撮る事は難しかったです。変わりに興味を惹かれたのはクラゲの展示。流れも動きもユックリで透明感が在る体は、写真に収めると見ているときとは違う姿を現します。長い触手・無数の凹凸・曲線と変化し続ける体、見ていて飽きないですね。
ゆっくりと室内展示を楽しんだ後、最後にイルカショーを最上段の一番遠いイチからの撮影。もう少し寄りた意欲に駆られますが、50mmでもショーの雰囲気やジャンプの迫力をフレームに収めることが出来ます。
水族館でゆっくり過ごすのは久々です。家族や恋人と訪れるのも楽しいですが ”撮影のため” に楽しむ水族館もなかなか良い気がします。機会を作って、鶴岡市立加茂水族館(世界一のクラゲ水族館)に行ってみたいですね。
お腹を空かせつつ鎌倉へ移動
丁度昼時でしたが、移動しながらもう少し撮影。日差しが照りつけるので、涼しそうな地域が良い気がして極楽寺へ移動しました。江ノ電の撮影スポットと言えば鎌倉高校前ですが、沿線には興味を惹かれる姿が散在しています。単線なのに立派な駅舎を持つ江ノ島駅もその一つ。ベンチでやすみつつシャッターを切るだけでも雰囲気良いのに、誰も気が付かないのは勿体ない。
途中 極楽寺で下車して参拝。そのまま裏道を鎌倉に向けて歩きます。江ノ電沿線は住宅地なので線路に沿った道が有りませんが、細道に入ると大通りや観光スポットとは違う景色を楽しむことが出来ます。
じっくりと歩くたかったのですが、暑さと空腹に負けて足早に鎌倉駅へ。駅で遅めの昼食を済ませた後に大船へ移動。ビールを煽りながら今日の総括をを行い解散となりました。
写真を撮っていると "いつもカメラ持ち歩いてるの?" と言った感じの話が出ます。通りがかった際や突然の出来事も撮りますが、上手に撮れていると感じる写真は「撮影のため」に出掛けた際の物ばかりです。手軽になってきた写真ですが、それでもついででははなかなか上達しません。もし写真を上手く撮りたいと感じるなら、撮るためだけに出掛けてみてはいかがでしょうか。新たな発見が有るかもしれませんよ。