標準装備の車載工具、内容や必要性を考える
都合の良い事を直感と誤認する失態
車検の際にバッテリーの電圧低下に気がついていましたが、当時は支障のないレベルだったので見ぬふりをしていました。測るなり、充電をするなりしていれば良かったのに、『走れば大丈夫』と都合の良い解釈をして放置。そのため先日出先でバッテリー上がりを起こしてしましてしまいました。FZ1のバッテリーは初期搭載の物を5年目で交換、次に搭載したリチウムイオンのANTIGRAVITY 12Cellを2年使って交換、そしてユアサ YTZ14Sに変えて9年5ヶ月が経過しています。鉛蓄電池の寿命は(カーバッテリーなら)10年となっていますが、実際そこまで使っている人の話は聞いたことが有りません。私の持つ個体は異様な程長持ち。故に電圧低下には注意を払わなければならなかったのに、自らリスクを高めてしまいました。止まったのが近所だったので、適当な場所へ留め置き徒歩で帰宅する事に。セルスターターの動き方を見るに12Vは割り込んでない模様。充電し直せば家までの走行は可能な様子で一安心です。
安心だけど、安全とは程遠現実
バッテリーを持ち帰るため作業を始めますが、車載工具では思う様にネジが回せず慌てる事になりました。ボルト2本、通常なら20秒そこそこで終わりそうな作業に3分以上。しかもネジと工具の両方に傷が入る事に。トラブルとしては最も軽微な部類なのに、その程度の対応にも苦労する据え付け工具の存在とは・・・応急処置で済むはずが破損に繋がる可能性も否定できないと感じます。と言うより、この工具では多分他のネジは外せない事でしょう。名ばかりの安心を頼りに今まで走っていたのかと思うと恐怖を感じますね。2つの判断ミスが重なるものの、幸い軽い事態で済みました。ある意味の警告にも感じます。早々に対処しなくては。
安価で効果的な車載工具のカタチは?
とは言え16年間出番のなかった道具。機能しつつも最低限の重量・点数・出費で収めたいのは事実です。積載場所にも制限がありますし、買うからには機能的にしたいと感じます。色々な選択肢がありますが、興味のある案は3つ。ビットラチェットはサイズ的に最適だとも感じますが、能力的に不足しているので選外としました。
- 1/4のスピンナーハンドルとソケットセットを購入する
- メガネレンチに変換アダプターを付けてソケットレンチの代用とする
- 3/8スライドレンチを購入し手持ちのソケットを活用する
1/4インチ工具は軽量・コンパクト・安価ですが、現状一式揃える必要があり支出が嵩みます。加えて新品なのに車載では悲しさしか無いので廃案。変換アダプターは1/4→10mmと3/8→12・13・14mmの組み合わせが各社から売られていて安価でコンパクトな点は良さそう。ただしラチェットメガネが必要で、そちらはなかなか高額な上に3/8でセットを組むと微妙な内容になる気がします。機能に複雑さが有るのもマイナスです。最も現実的なのは、3/8のスライドレンチとソケットの組み合わせ。10・12・14mmのソケット、8mm・+2のビットソケット、75mmのエクステンションは手元に有る工具を流用。新規に必要なのは6mmのビットソケット(300~500円)と200mmのスライドレンチ(1,000~1,700円)だけ。このセットは軽量・コンパクトなのに早回しも本締めも可能で、整備工具として大きな欠点がありません。シンプルで壊れにくいと言うのも非常に良いですね。調達も容易でグレードも選べます。KTC・Ko-ken・TONE・SIGNET・SK11・ノンブランドなどなど、単純な形状なのに個性があって楽しい。100均で布の筆箱を買ってくれば、まんま車載工具になりそうです。この直感は間違いない。