そろそろヘッドホン衣替えの季節
夏日で連日25℃オーバー、耳が熱い
衣替えが終わると、毎年ヘッドホンからイヤホンへ衣替えをします。オーバーイヤータイプのヘッドホンは密閉式でもオープンエアーでも熱がこもりますし、汗でパッドが汚れるのも嫌ですからね。過去を振り返ると、一昨年も同じような時期に同じような事を言っていて笑いました。今年はComplyも在庫が尽きますし、FSCは思ったほど使用感が良くなかったので新しいイヤーチップを調達しようと思います。
久々に着けてみて『イヤーピースのサイズって合ってるのだろうか?』と根本的な疑問が湧きました。改めて耳の穴とイヤーピースのサイズを確認した所、Sが適当なところずっとMを使っていた模様。耳穴の皮膚も少し擦れて赤くなっていたようで、急遽手持ちのSでフィッティングし直し。同じSサイズでもいつくか試してみて丁度良いサイズを探します。シックリくるサイズは見つけるも、シリコンの梨地が肌を刺激して不快。スキンクリームを塗ってみた所多少改善しましたが、根本的な解決には至りませんでした。サイズの合うComplyでも良いですが、ウレタン素材も何気に肌を刺激します。『付属のシリコンキャップよりマシ』と言うだけで、今となっては導入当初に比べて満足感が高いわけでは有りません。電車など移動時に使う程度なら良いですが、一日中デスクワークで使うには厳しい。有りものでは満足できないと感じたので、別の製品を探すべくネットで検索です。
水月雨(MoonDrop) 清泉-Spring Tipsを試す
カナルタイプのイヤホンが普及してしばらく経ちますが、高価なイヤーピースはComplyを除くとほとんど存在していません。シリコンタイプになると更に少ないと感じます。製品自体は存在するものの『純正消耗品』としてであって、カスタマイズや改善などアクセサリーとして売られている物は本当に少ないのではないでしょうか。そう言った事から積極的に探してはきませんでしたが、ネット検索してみると 水月雨(MoonDrop) の 清泉-Spring Tipsと言う製品のレビューが大量にヒット。見てみると今年2月に発売された新商品のようです。若干胡散臭く感じつつも、評価が安定していて同様の感想が多いので試してみることにしました。
ネーミングもパッケージもデザインも形状も非常にユニークな製品だと言うのが第一印象。『固くて触り心地が悪い』印象ばかりだったシリコン素材のピースが多い中、薄手で柔らかく靭やかでペトッとした質感は画期的です。故に耐久性は低そうですが、それはウレタンタイプも同様。『ウレタンは消耗しても良くてシリコンはダメだなんて誰が決めた!』と言わんばかりの出で立ちに驚かされます。整形やパーティングラインの位置が非常に良く、想像以上に着け心地が良い事に再度驚き。まだ聴き始めですが、違和感や痛みが無くホールド感が高いのでずっと着けて居られそうです。ウレタンに比べて見目も良く、高級感が出ているのに価格は程々なのも嬉しい。これは評判通りかなり良い製品かもしれません。
なかなかクセの強い仕様な気がしますが
短時間で分かる事は少ないですが、ザックリとまとめるとこんな感じ。
- 一般的なイヤーピースに比べて寸法がひと回り小さく、かつサイズが小さいと装着が困難。購入時は寸法図をよく確認しワンサイズアップする必要がある。
- 密閉度は高いのだが、ウレタンタイプに比べ壁の厚さが減るので、防音性は双方向で減少。ただし『ダダ漏れ』と言う訳では無いので個人的に困ることは無し。
- 耐久性は現段階では不明。素材の質感、柔らかさ、形状をベストなコンディションで維持するのは難しく、寿命は短いと考えられる。
- コストは3セットで1,800円。耐久性次第だが、パフォーマンスが良いのでコスパは高くなるはず。Complyより維持費が安く、FSCより大幅に性能が良い。
とにかく気になるのは耐久性。Comply等のウレタンタイプの様に『千切れた、崩れた』と速攻壊れる事は無さそうですが、素材がかなり薄いので保管でしくじると破けるかもしれません。また表面処理の都合でペタッとした質感なのですが、コレがホコリをよく拾います。今は持ち運びに布地のポーチを使っていますが、ハードケースを購入予定。そして最大のクセが外観寸法。
確かに他社製品に比べて一回り小さい様です。これが仕様で適正サイズを買えばよいかとも思ったのですが『サイズ表記を真に受けると、ゆるくて装着できない』とのレビューがあまりに多かったので、寸法を測定してMサイズを購入しました。着け比べをしていないので何とも言えませんが、付属品のSSサイズは全然耳穴に沿わなかったので装着できない可能性は高いかと。サランラップの様に密着させる構造なので、耳穴とピースの間に隙間が開くと不都合なはずです。何にせよ購入したばかりで詳しくは語れませんし、他のレビューみたく『音質が向上した』なんて恐れ多くて書けません。当初目標は『コストダウン』と『痛みの改善』だったので、両方が一変に解消した事で大満足です。